2012/10/10

日々の風景 -短歌教室(添削)(2012.10.10)

先週の金曜日10月5日(金)、浦和ロイヤルパインズホテルB1Fで「よみうりカルチャースクール」の第12回目の短歌教室があった。


(1) 「喜びも悲しみも幾歳月」を少年の日にときめきて見き

杜澤先生曰く

1.「喜びも悲しみも幾歳月」では映画かどうかわからない
2.この映画は、人生の苦節・哀歓を描いたものであって、少年がときめきて見る様なものではないと思う
3.「喜びも悲しみも幾歳月」を読み込むのは長すぎて無理がある。「灯台守の映画」でわかるのではないか

→ → → 灯台守の映画見てより灯台守にならんとあこがれし少年の日よ


(2) 「故郷の空」ハーモニカで吹けばうぶすなを小高き岡よりみはらすごとし

1.今は、 「故郷の空」といっても分からない人も多いのではないか。「故郷」や「旅愁」
  と混同する人も多いかもしれない。
2.「うぶすな」といっても、読む人にはどこだか分からない。
 
→ → → ハーモニカで「故郷の空」を吹きながらはるか九州の秋空おもう


(3) デコイチが急坂あえぎ登りくるを粛然として肥薩線に見し


1.「デコイチ」ではなく「デゴイチ」が正しい
2.「デコイチ」では分からない人が多いのではないか。 D51と書いて、「デコイチ」とふり仮名をつけるのがいいし、出来れば「機関車D51」と書けばなおいい。
3.喘ぎながら登ってくるのを「粛然と」見るものか。
4.肥薩線というのは不要
→ → → D51(デゴイチ)が山坂勇ましく登りくる姿にあこがれきわが少年期

5.「あこがれき」であって「あこがれし」ではない。いったんここで切れる。



今回の先生の添削には素直にうなずけないこともあった。
1.別に「うぶすな」の所在地を明示しなくてもいいのではないかと思う
2.「うぶすな全体を見はらしているような感じがする」というのを詠んだつもりだが、添削ではその感じがまったく出ていない
3.私がパソコンで検索した時は「デゴイチ」ではなく「デコイチ」が正となっていた。
4.あえぎながら肥薩線の急坂を登ってくるデコイチを見た時粛然とした気持ちになった、というのがこの歌の趣旨であるが、添削ではその感じが亡くなっている。


10月10日
  Yukikaze


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