2013/07/03

日々の風景 -短歌教室(提出)(2013.7.3)

7月5日の短歌教室用として下記の3首を提出した。


(1) 南溟に水漬きて還らぬ兵の墓田のあぜにあり母建てしとぞ

    実家の近くに実際にそのようなお墓があった。お母さんの嘆きはいかばかりであったろうか。
           

彼岸花とお墓


(2) 亡き妻の血を引くゆえかわが娘笑える時に鼻にしわよる
  
  私の娘は亡き妻の実の娘でもあるから、性格や体の特徴に似たところがあって当然であるが、実際にそれを目のあたりにすると何とも言えない感慨がある。
 


(3) 卒寿過ぐ母と今年も庭の枇杷採りしがこれからいくたびかとる

  6月になると、92歳の母親と毎年庭の枇杷の実を採っている。実家のあたりでは、家ごとに枇杷の木があってこの時期どの家にも枇杷の実が鈴なりになっている。しかし、よく見るとどこの枇杷の実も親指ほどの大きさしかなく種が大きな枇杷のことであるから、たぶん食べられたものではないのではないか。それに比べて、実家の枇杷の実は十分に大きく、人にあげても喜んで食べてもらえる、と母はいつも自慢している。この枇杷採りもいつまで続けられるのだろうか。

琵琶の実

2013.7.3
   Yukikaze


   

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