2013/06/07

日々の風景 -短歌教室(添削)(2013.6.7)

今日、6月7日(金曜日)に浦和ロイヤルパインズホテルB1Fで「よみうりカルチャースクール」の第29回目の短歌教室があった。

(1) 小一も悩みあるらし遥ちゃんは朝の機嫌が日ごとに変わる

 この歌は、最初は「小一の遥ちゃんも悩みあるらしく朝の機嫌が日ごとに変わる」で提出していたものを掲出のように訂正をしたものである。先生曰く、訂正したことによって、「格段に」悪くなった、と。提出のものだと、小学一年生はすべて悩みがあることになる。多分そうかもしれないが、歌の趣旨としては、「小一の遥ちゃん」に焦点を当てて詠んでいるのであるから、「小一の遥ちゃん」とすべきである。また、後半部分は、内容が「一般化」されてしまっており、面白くない。「今朝の機嫌」とかに焦点を絞った方が、歌は生きてくる。

  → → → 小一の遥ちゃん何か悩めるか今朝はぐずりて機嫌が悪し

  → → → 小一の遥ちゃん何か悩めるか今朝は学校へ行くを嫌がる


(2) 席替えの日の夕食時小一の遥ちゃん笑顔で「ああよかった」と

 このままでは、「ああよかった」の内容が明確でない。

  → → → 席替えで好きな子と並びし遥ちゃんは「ああよかった」と笑顔でもどりし


(3) 久々に訪いにし保育園に遥ちゃんは油売るらしわれ待たされており

 遥ちゃんは、自分と一緒に保育園に来たことが、一番最後になって分かる。このような構成は好ましくない。また、「油を売る」などという言葉は、既成語であり一般によく使われている言葉であり、短歌の中では出来るだけ使わないようにしたい。

  → → → 保育園に久々に来たる遥ちゃんは我を待たせて油売りおり

  → → → 保育園に久々に来たる遥ちゃんは我を待たせて自慢話しており


Kさんの歌

「 老い母は登校の子を送るごと手をふり門の我を見送る 」

 「ごと」は「がに」の方がよい。「登校の子」では高校生、大学生かもしれない。小学生あるいは幼子などにした方がよい。また、この歌の主題は、母が手をふっていることにあるのであって、門に自分を見送っていることにあるのではない。したがって、「門に手をふる」で締めた方がよい。

  → → → 小学生の子を送るがに老い母が我を見送り門に手をふる

Mさんの歌

「 町内のあじさい祭り近づきてとりどりの色築山染めゆく 」

 「とりどりの色」とは何の色なのか。また、築山はどこにあるのか。

  → → → 公園の築山のあじさい色深め今年もあじさい祭り近づく


今日も随分直されたが、指摘されたことを今後の作歌に反映させていきたい。

なお、全般的な注意として、下記のような指摘があった。
1.歌は出来るだけ「喜び」の感情を詠みたい
2.臨場感を持って詠むこと
3.使い古された既成語はなるべく避けること(例えば、「油を売る」、「釘づけとなる」など)



2013.6.7
   Yukikaze


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