2012/09/01

日々の風景 -短歌教室(添削)(2012.9.1)


昨日の金曜日8月31日(金)、浦和ロイヤルパインズホテルB1Fで「よみうりカルチャースクール」の第9回目の短歌教室があった。

(1) 鳥がなく東の果ての陸奥(みちのく)に浄土ヶ浜とう場所ありという
   
   ・単なる「説明」になっている
   ・「鳥がなく東の果ての陸奥(みちのく)に」はイントロが長すぎて、
         言葉が「過大」     
    すぎる    また、「鳥が鳴く」なんて枕詞はあまり使わない
   ・「とう」などという表現は今はあまりつかわないので使わないほうが
         よい。
         「と言う」でいいのではないか   
   ・また、後に「ありという」という同じ言葉が続いて出て来るのもNG
 
→ → 「 みちのくに浄土ヶ浜と呼ぶ浜のあるとし聞けば訪ね行きたし 」


(2) 亡き妻と亡き子も住むとう浄土ヶ浜海わたりわれは訪ねて行かむ
  
   ・また「とう」という言葉を使っている   
   ・また、「浄土に住む」とは言わない
   ・「海わたり」も真実と合わないのではないか

→ → 「 浄土ヶ浜訪ね行かむか。亡き妻と亡き子にあるいは逢える
               かもしれず 」


(3) 山も野も道べの草もしんしんとただ蝉しぐれ聞くふるさとの夏
   ・「山も野も」や「ふるさとの夏」という表現は通俗的で言い古された
          言い方だ
   ・「故郷の夏」という言い方は表現が甘い
   ・この言い方だと「山、野、草」が「蝉しぐれを聞く」と言うことになり変だ
   ・「しんしんと」を情緒的に使っているのでが浮いてしまっている
   ・「しんしんと」が上の「山、野、草」に係ることはない
   ・「蝉しぐれを聞く」とは言わない    「蝉しぐれ降る」である

→ → 「 山なかの木も道べの荒草も降るごとく啼く蝉を聞きおり 」

ということで、今回は意に反して大幅に直されてしまった。 しかし、先生が言っていることももっともであり、今後ともよく注意していきたい。

2012.9.1
  Yukikaze


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